サッシ(洞窟住居地区)

サッシはマテーラの町で最も長い歴史を持つ地区です。大聖堂のそびえるチヴィタ地区を中心に発展したサッシは、トゥーフォと呼ばれる石灰石の岩盤を掘削して作られた町で、その住宅は、グラヴィーナ渓谷を見下ろす傾斜地に、根を張るように伸びて行きました。この地区の住宅は、洞窟部分と建造部分で構成される珍しい建築様式を披露してくれます。グラヴィーナ渓谷を取り囲む自然と、サッシの独特な洞窟建築、迷路のように複雑に絡み合う通りは、この町の景観に比類なき魅力を与えました。

 農民文化の中心地として栄えたサッシも、一時はゴーストタウン化しますが、現在は修復作業のおかげで息を吹き返し、特に小さな明かりの灯る夜景には、見る者をはっとさせる美しさがあります。住宅や職人の工房、レストランからこぼれる明かりは、まるで紙子細工のプレゼーペのような情景をもたらします。

 1993年、ユネスコの人類世界遺産に指定されたサッシは、ここでしか見られない素晴らしい風景と、過去に戻ったような不思議な感覚を旅人に贈ります。

 

 

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